久留米の商店街で親しまれてきた老舗洋品店 「田中屋洋品店」

久留米市の商店街の一角に、落ち着いたブラウンのひさしが目印の「田中屋洋品店」があります。

創業は昭和24年。現在は2代目のご夫婦が、婦人服を中心に営まれています。昭和の時代から長く愛され続けているこのお店は、地元の人にとって『ちょっとしたおしゃれを楽しめる場所』として知られています。商店街には新しいお店も増え、テナントが入れ替わることもありますが、田中屋洋品店は昔から変わらない存在。街を歩く人にとって“変わらない風景のひとつ”として親しまれています。

変わらない温もりと、時代に合わせた工夫

創業当時からこの場所で続けてこられた田中屋洋品店。長年通うお客様の中には、「久しぶりに帰省したら、変わらないお店の姿に懐かしさを感じた」と話す方も多いそうです。遠方からのお客様もいらっしゃいます。

昔に比べてお客様自身がどんどんおしゃれになっていて、流行にも敏感になっています

その時代の変化に合わせながらも、「等身大のままで、誠心誠意お客様に向き合う」姿勢は変わりません。

【店内の様子】
所狭しと並ぶ洋服や小物。あたたかみのある空間が心地よい雰囲気をつくっています。

おしゃれで上質、手に届く価格帯

お店で扱うのは、見た目にも上品で品質のよい婦人服。「見た目はおしゃれで、品質がよく、かつお値打ちなものを仕入れるようにしています」と話すご主人。店内にはお洋服と小物類合わせて約400点もの品々が並んでいます。創業時より約2倍の広さになった店内におしゃれ着が並んでいます

通りからも見える大きなウインドウには、週に1度、新しいコーディネートにお着替えするマネキンが並びます。実際、マネキンが着ている服を見ても、一見高価そうに見えるものが2,000円台からと、驚くほど手の届く価格帯です。週に1度のコーディネート替えを楽しみにしているお客様も多く、「マネキンが着ている服が気になる」と訪れる方もいるそうです。街並みに彩りを添えるように、ショーウィンドウがさりげなく季節を告げています。

【窓越しのマネキンの様子】
通りを歩く人々の目を楽しませていませてくれるマネキン。毎週ちょっとしたファッションショー気分が味わえます♪

さらに、店内には小物類も並び、アクセサリーや手袋、エコバッグなども人気。かわいらしい小物入れは、つい手に取りたくなるようなデザインです。お客様が「つい長居してしまう」と話すのも納得の空間です。

“今ちょうど着たい服”を届けたい

季節を先取りしすぎず、今の季節に合った服を置くようにしています

お客様が“すぐに着られる服”を選べるよう、仕入れにも工夫を凝らしているそうです。2部屋ある試着室では、気軽に試着しながら自分に合った1着を探すことができます。

長年通うお客様が年を重ね、今は娘さんと一緒に来店されることもあるのだとか。世代を超えて楽しめるアイテムを提案できるのも、長年の経験と信頼があるからこそです。

【2部屋ある試着室】
明るく清潔感のある空間で、ゆっくりと洋服を選ぶことができます。

ご夫婦の笑顔に包まれるお店

長年通うお得意様や、親子で訪れる方も多い田中屋洋品店。「洗濯しても全然ボロボロにならない」と喜ばれるお客様の声が、何よりの励みだといいます。奥さまご自身もお店の商品を愛用しており、「長く着られる服」を実感しているそうです。

取材中も、お互いを見つめ合いながらにこやかに話すご夫婦の笑顔が印象的でした。「お店をしているからこそ、健康でいられるのかもしれませんね」と話す奥さまの言葉に、長く続く秘訣が感じられました。柔らかな雰囲気と、温かな接客。まるで洋服だけでなく“安心”を買いに来たくなるようなお店です。初めて訪れた人でもすぐに打ち解けられるような空気が流れていました。

これからも、この場所で

「なるべく長く、同じ場所でお店を続けていきたいですね」そう話すご主人の目には、穏やかな決意がにじみます。時代が変わっても、田中屋洋品店の空気にはどこか懐かしさと温もりが残っています。お客様一人ひとりのペースに合わせた接客を大切にしながら、これからも久留米の商店街で変わらぬ温もりを届け続けます。

久留米シティプラザのすぐ向かいという立地も魅力のひとつ。イベントや買い物のついでに立ち寄れる、地域に溶け込んだ憩いの場所です。久留米のまち歩きの途中で、ぜひ“お気入りの一枚”を探してみてください!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次